ビタミンを摂取する際、水溶性と脂溶性の違いについて知っておく必要があります。
水溶性ビタミンというのは水に溶けやすいという性質があります。水で洗う際は手早く摂取する必要がありますし、水に漬けていると溶け出していってしまうので、その汁も一緒に飲むような料理ではないとせっかくビタミンが多い食材だったとしても実際に口にするものにはほとんど含まれていなかったということになってしまいます。かといって汁をすべて飲み干していたら塩分取りすぎの危険性もあります。また、熱に弱いので加熱する料理には向きません。生で食べられるものはできるだけ生食するようにしましょう。
ビタミンB1やB2・葉酸やビタミンCなどがあります。これらは多く摂取しすぎたとしても余分なものは尿と一緒に排出されるため過剰症の心配はありません。ただ、何十倍もの量を摂取しすぎると下痢などの症状がまれに生じることはあります。
脂溶性ビタミンの場合は水ではなく油に溶けやすいのです。そのためしっかり水洗いしても大丈夫ですし、熱にも比較的強いので油を使った調理法がおすすめです。ただ、摂取したものは肝臓や脂肪組織ですべて貯蔵されるので大量に摂取するとそこで摂取しきれず他の器官まで流れていってしまい過剰症を引き起こすこともあります。吐き気や貧血・頭痛のほか、脂溶性サプリの過剰摂取で死に至ったケースもあるので注意が必要です。
主なものとしてビタミンAやD・E・Kがあります。脂溶性はこの4種類なのでそれ以外は水溶性です。DAKE(だけ)が含まれているものは過剰摂取に気をつけよう、と覚えておけばよいのです。
脂溶性はこまめに摂らなくても蓄積された分を体が必要なときに使ってくれます。逆に水溶性は体内に保存できないのでこまめに補給することが大切です。
食材ごとに含まれているビタミンの種類や量はさまざまです。その効果もそれぞれに異なるので、1つの食材ばかりたくさん食べるのではなくいろいろなものをバランスよく食べるようにしましょう。